道教秘術 ”觀落陰(陰間の旅)”
《道教秘術 觀落陰について》
中國観靈術の觀落陰とは
別名、關三姑、觀三姑と呼ばれる靈的な儀式のこと。
解りやすく説明すると靈媒体質の者を媒介にするのではなく
自らが靈界に趣き神佛祈祷、風水造作などを行うことによって
現世利益に還元できるといわれる秘術である。
①「探亡魂(タンワンフン)」
亡くなった祖父、祖母、父、母、兄弟、姉妹、友人などの靈魂と陰間にて会って話ができるというもの。イタコなどとは異なり自分自らが体験できる。
②「探花叢樹叢(タンホアツォンスウツォン)」
陰間において男は樹木、女は花に象徴される。そしてその品種によって現世での身分、才能、福徳が異なり、樹木、花なりの根、幹、枝、木の葉などの状態から現世のその人の健康状態がわかる。
③「探元神宮(タンユエンセンコン)」
靈界にある各人の家の行き風水造作を行うのである。
薪は財を、米は食い扶持を、金塊は動産を、銀塊は不動産を、錫は対人運を、
蝋燭は寿命を、流年本は過去、未来を象徴する。
④「遊天界(ヨウテイエンチエ)」
神仙界めぐりの修法である。各人にとって洋の東西を超越した
縁の深い神佛や菩薩が現れて教えを垂れる。
⑤「遊地府(ヨウテイフー)」
地獄めぐりである。俗に知られる閻魔大王の居る第一殿から、転輪王の居る第十殿まで、十個の大地獄と、百二十八個の小地獄、合わせて百三十八個の地獄の模様がわかる。
⑥「亡魂煉渡大法(ワンフンリエドウタアファ)」
地獄にて、あるいはその他の洋の東西を超越した神仙界において、苦しみの境地で彷徨っている亡魂を救済するための修法である。
⑦「遊紫微垣(ヨウツーウエイ)」
実質上の神仙界の最高峰に君臨する紫微垣(しびえん)である。ここには萬星を統御し、日月星辰、人々の生死を司る『北極紫微大帝』が居る。
紫微垣には神仏とはいえ容易には来られない階層であるが、ここに到達した道士ならば紫微垣に古今東西、洋の東西を問わず、神、天使、精霊、聖獣、神獣まで召喚させて直接、交渉が可能である。
また清い心を持ち陰徳を積んだ者ならば何かを授けて頂けるかもしれない。
一部だが観落陰の修法はこのようなものである。
他に道術では
【補運法】補運とは運気の低迷している者に運気を補う修法である。
【福徳正神法】土地公の加護で不動産に関する財運を高める修法である。
【五路財神法】五路財神の加護で流動する財運を高める修法である。
【和合法】夫婦の愛情や対人運を高める修法である。
【消災解厄法】いわゆる厄除けの修法である。
【安鎮宅法】現地に行かずに家の災禍を鎮める修法である。
【引龍入宅法】龍神を家に招く修法である。
1987年頃の鮑黎明と台湾道教の道士 呂金虎氏(リューチンフー)の
弟子である竇鈐(トウチェン)氏と行った觀落陰の様子
1989年10月に日東書院本社から発刊された
驚異の霊界旅行「陰間の旅」より抜粋